今振り返る、Classical Chronicle 1

 


私にとって初めての朗読劇、初めて声優さんを生で見る機会。ドキドキしないわけがなかった。

 


一週間前から、文字通り分単位の予定を立て、ついに迎えたその日。東京への一人旅はこれで3度目だろうか。だがいつもとは違う緊張感と高揚感。それから来る腹痛すらも気分を盛り上げる一助となる。予定と時計とにらめっこしたり、ダメラジを聞きながらの約2時間はあっという間に過ぎていった。

 


どうしよう、東京だ。

 


3度目のひとり東京でもこの緊張感。いい加減慣れなさい。周りを歩く人の足が早い。ひぃぃ。とりあえず冷静を装ってスタスタと山手線ホームへと歩いてゆく。迷わずに正しい電車に乗れたので自分は天才なんじゃないかと思ったけど、どう考えてもジャパニーズテイネイインフォメーションボードのおかげ。向かった先は渋谷。私をアニメ、声優界隈に突き落とした張本人、ヒプマイのMV聖地巡礼の為だ。

 


人、多。怖。(あっ、すずし〜)

 


東京の冬の涼しさたるや。気候は最高、でも陽キャの街。なんとなく居ずらさを感じ、すたこらとセンター街を闊歩し、写真をバチバチと撮って完璧。ナイス。どの店に何分間滞在できるかまで予定を組んでたのに自分の歩く速さが尋常ではないため無意味に。1つ目の目標を達成して、いよいよ埼玉へ向かう……か………………………?

 


ここで自分の足が速すぎて予期せぬ時間が生まれたので急遽(俺らの)池袋へ。実は前回のひとり東京がサンシャインで行われた同人誌即売会だったので池袋は実質東京の家。見知った街をアニメイト目指してまたもや闊歩。実に健康的。渋谷も楽しかったけど池袋で謎の安心感を得る私。東京、意外とイケるな…という根拠の無い自信を胸についに埼京線へ(タピオカを片手に)。がったんごっとん。田舎の民は電車じゃなくて車なのでこの感覚も新鮮。そしてやっと着いた浦和駅!!

 


埼玉会館、どっち。

 


浦和は好きなサッカーチームのライバルチームなので見渡すと直ぐに爆弾という印象。ただあと数時間で推しを拝見し申し上げる(古文に侵されている)という状態では微塵も気にならなかったのでセーフ。そして埼玉会館どっち。だいたいこういうイベントってヲタクに着いていけば会場に到着する…みたいなところがあると思ってたので埼玉会館よりもヲタクを探していた節すらある。全然見つからないしキョロキョロしてるのは完全に挙動不審女なので近くのデパートでトイレを済ませるついでに検索検索。意外とわかりやすい所にあったのでリップを塗り直し、いざ出陣。

 


埼玉会館へ向かって歩き出すとイルカのアクキーをめちゃめちゃオシャレに付けてるお姉さんなどなど。(本当にかわいかったので帰ってから買った。)いよいよかあ!と思い思わずスキップしそうになる。いかんいかん。

 


埼玉会館!(ドドーン)

 


入口に飾ってあった看板の時点で呼吸困難意識不明。写真を撮ろうにも手の震えと合わないピント。映えは諦めてホールへと入る。

人!!!同担大好き女なのでバッグに着いているキーホルダーなどを見てひとりでキャッキャウフフ。運命共同体の皆さんを眺め、Twitterをいじり、長かった列ももうあと数人。グッズ列も同担とTwitterとジョーカーの台本(今考えてもなんで?)を眺めていたら一瞬で終わっていた。パンフも得たしあとは近世ヨーロッパへ行くのみ!

 


ッッッッ!!!(言葉にならない感動)

 


前日に公式Twitterにてステージ写真が公開されていたけれど、本物はやはりでっかい。でっかいの。すごいの。だって1/1スケール。

ステージ袖から奏者の方々のアップの音が聞こえる。前日部活をやっていたためか、自分の指も自ずと動く。ドドレミファソラシドドドドドドシラソファミレドドドドド。ブラスバンドの演奏会もオーケストラの演奏会も久しく行っていなかったのでコンサートとしての期待も高まる。そして、マイク。そうそう、これこれ。誰がどこに立つのか、ひとりであーでもないこーでもないと逡巡。そんなこんなでオケ入場。ちょっと待って。私、チューニング大好き芸人でして、言ってしまえばただ楽器の音程を調整してるだけだけども、これから始まるコンサートに向けて期待高まる大切な時間がやってきたことに既に微腹痛。チューニングが終盤になり、音が小さくなるにつれて高まる緊張感。ステージ上、客席、そして恐らくステージ裏、すべてが一体となったいい意味で張り詰めた空気。これがライブの良さ。

 

いよいよなんだなあ…